
自動巻きの仕組みとは
手でリューズを回し、ゼンマイを巻き上げることによって時計を動かすことができる手巻きとは異なり、自動巻きの場合はわざわざ回す必要がありません。自動巻きはオートマティック式とも言われており、その名前の通り、自動的にゼンマイを巻き上げる仕組みになっているからです。日常的な腕の動作によって、時計に内蔵されているローターが左右に振れ、その動きが歯車に伝わることでゼンマイが巻き上げられていきます。普段身に付けているだけで、時計を動かすエネルギーを自然とつくり出せるため、毎日リューズを巻く手間が必要ありません。とても便利で、管理が簡単な時計と言えるでしょう。腕時計の中では主流の仕組みとなっており、バリエーションも豊富にあります。
安定して時を刻み続ける
手巻きの場合は、ゼンマイの巻きが減ってくると、時計の精度を保つための内部パーツであるテンプの動きにも狂いが出てくるので、時間が狂いやすくなってしまいます。一方、自動巻きの場合は、身に付けているだけでしっかりゼンマイが巻かれるため、動かすために必要な動力を確保しやすいのが特徴です。そのため、安定して時を刻み続けることができる時計と言えるでしょう。自動巻きの場合、安定して動かし続けるためには、一日あたり約10時間程度の装着時間が必要とされています。仕事中はずっと付けておきたい人など、長い時間装着する人に向いているでしょう。装着時間が少ない場合には、時計を自動で動かしてくれるワインディングマシーンを活用する方法もあります。